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「肺がんの咳」――見逃してはいけない体からのサイン

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こちらの記事の監修医師
HICクリニック院長/医学博士

肺がんの“咳”にはどんな特徴がある?

咳は、風邪や花粉症、気管支炎、喘息など、日常的な病気でもよく見られる症状です。そのため、多くの方が「そのうち治るだろう」「季節の変わり目だから」と考え、受診を先延ばしにしがちです。しかし実際には、肺がんの初期症状として“咳”が現れるケースも少なくありません。肺がんは、早期に発見できれば治療の選択肢が広がり、生活への影響も最小限に抑えられる可能性があります。本記事では、「咳」という身近な症状を切り口に、肺がんとの関係や注意すべきポイント、検査・治療までを分かりやすく解説します。

長引く咳や痰は要注意なサイン

肺がんによる咳の大きな特徴は、咳が長く続くことです。目安としては、2〜3週間以上続く咳は注意が必要とされています。風邪による咳であれば、発熱や喉の痛みが先に治まり、咳も徐々に軽くなっていくのが一般的です。

しかし肺がんの場合、

・咳がなかなか治らない
・徐々に回数が増えてくる
・夜間や早朝に強く出る

といった特徴がみられることがあります。

また、痰を伴う咳が続くケースもあります。最初は透明だった痰が、白っぽくなったり、黄色っぽくなったりと性状が変化する場合もあり、「以前と違う」と感じる変化が重要なサインになります。

血痰が出たら早急な医療受診を

咳とともに見逃してはいけないのが血痰です。痰の中に赤い血が混じる、あるいは茶色っぽい血の塊が出ることがあります。少量で一度きりの場合でも、「血が混じった」という事実そのものが重要です。肺がんでは、腫瘍が気道の粘膜を刺激・損傷することで出血が起こることがあります。

もちろん、感染症や気管支炎でも血痰が出ることはありますが、

・繰り返し血痰が出る

・咳が長期間続いている

・喫煙歴がある

といった場合は早めに医療機関を受診し、画像検査などで原因を確認することが大切です。

咳止めが効かないなら要検査

「咳止めを飲んでも効かない」「処方された薬で一時的に良くなっても、またすぐ再発する」このような咳も注意が必要です。肺がんによる咳は、気道の炎症ではなく腫瘍そのものが刺激となって起こるため、一般的な咳止めでは十分に抑えられないことがあります。薬で様子を見る期間が長くなるほど、発見が遅れる可能性も高まるため、「効かない」と感じた時点で検査を検討することが重要です。

咳以外に現れる肺がんの初期症状とは?

息切れや呼吸困難:運動時だけでも注意が必要

肺がんの初期では、安静時には症状がなくても、階段を上ったときや少し早歩きしたときに息切れを感じることがあります。これは、肺の一部ががんによって十分に機能しなくなり、酸素の取り込み効率が低下するためです。「年齢のせい」「運動不足だから」と思いがちですが、以前と比べて明らかに息切れしやすくなった場合は、一度確認しておくと安心です。

胸の痛みや圧迫感:がんの局所進行による症状

肺やその周囲の組織が刺激されると、

・胸がズキズキ痛む
・深呼吸や咳で痛みが強くなる
・胸が締め付けられるような違和感が続く

といった症状が現れることがあります。筋肉痛や神経痛と区別がつきにくいこともありますが、数週間以上続く痛みは注意が必要です。

声のかすれや嗄声(させい):反回神経への影響

声がかすれる状態が続く場合、肺の近くを走る神経への影響が関係することがあります。風邪が治っても声が戻らないときは、一度相談しましょう。

肺がんの主な原因とは?リスク要因を知って備える

喫煙歴はもっとも重要なリスク

喫煙は肺がんの最大のリスク因子です。長年の喫煙歴や本数が多いほどリスクは高まります。禁煙は、今からでもリスク低下に有効です。

非喫煙者にも発症例あり、大気や受動喫煙も影響

肺がんは喫煙者だけの病気ではありません。

・家族や職場での受動喫煙
・大気汚染
・職業上の粉じん・化学物質

なども発症リスクに関与します。非喫煙者の肺がんでは、特定の分子異常が関係していることもあります。

家族歴や遺伝的要因も要チェック

家族に肺がんの方がいる場合、体質や遺伝的背景が関与することがあります。家族歴がある方は、定期的な検査が安心につながります。

検査方法と治療法:早期発見と個別化医療で差をつける

画像検査・スクリーニングの基本

胸部X線検査やCT検査は、肺がんの発見に欠かせません。特にCT検査は、自覚症状が乏しい初期段階の病変も見つけやすい検査です。「咳が続く」という理由だけでも、検査を受ける価値は十分にあります。

遺伝子診断によるがんリスク評価

当院のがん遺伝子診断では、現時点で268種類のがん関連遺伝子から異常の有無を調べることができます。がんを発症する前の段階からがん遺伝子診断を行い、異常が出た場合には、肺がんを含むがんのリスク評価・超早期発見が可能となっています。

遺伝子治療を含むオーダーメイド治療

当院では、遺伝子診断結果に基づいて、がんの発症リスクや進行状況に合わせた個々の最適な治療を提案することが可能となっています。異常があった際には、遺伝子を改善するためにがん抑制遺伝子を用いて、がん細胞の消滅または正常化に導く治療を行っています。当院の治療は他の標準治療と併用ができ、遺伝子を正常に戻すことで抗がん剤や放射線の効き目を向上させる効果が期待できます。お困りの方は一度当院にご相談ください。

まとめ

咳は身近な症状ですが、長引く咳、血痰、咳止めが効かない咳は、肺がんの可能性を考える重要なサインです。息切れや胸の痛み、声のかすれなど、わずかな変化でも「いつもと違う」と感じたら、一度医療機関で相談することが将来の安心につながります。早めの受診と検査が、あなた自身を守る第一歩です。

こちらの記事の監修医師

Picture of 平畑 徹幸

平畑 徹幸

HICクリニック院長 医学博士
平畑院長の紹介はこちら

■所属団体
日本内科学会、日本抗加齢医学会、一般社団法人 日本アンチエイジング外科学会、膵臓病学会、日本遺伝子診療学会、日本人類遺伝子学会、アメリカ人類遺伝学会、A4M「米国抗加齢学会」
■著書
『がん遺伝子診断・治療のススメ がん予防・治療の新しい選択肢』、『すい臓病の原因と予防―お腹・背中・腰がモヤモヤしたら…』他

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