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がんが再発を繰り返すのはなぜ?再発を防ぐためにできることとは?

目次

こちらの記事の監修医師
HICクリニック院長/医学博士

癌が再発を繰り返す理由とは?

がんの再発は多くの患者さんにとって大きな不安の要素です。一度治療が成功しても、がんが再発するケースは珍しくありません。今回は、がんが再発を繰り返す理由と、再発を防ぐためにできること、さらに再発リスクを低減する治療法について解説します。

残存する癌細胞

手術や放射線、化学療法を受けても、一部のがん細胞が体内に残ることがあります。これらの細胞は検査では見つからないほど小さいため、一定期間後に再び増殖し、再発の原因となります。特に、免疫機能が低下している場合や、ストレスが続くと、がん細胞が増殖しやすくなる可能性があります。

癌細胞の転移能力

がん細胞は血液やリンパ液を介して体の他の部位に移動し、新たな腫瘍を形成することがあります。この「転移」が起こると、元のがんと異なる場所で再発する可能性が高まります。転移がんは治療が難しく、より高度な医療技術が必要となるため、早期の予防と対策が重要です。

癌細胞の耐性(薬剤耐性)

化学療法や放射線治療を行っても、がん細胞の一部が治療に耐性を持ち、生き残ることがあります。これらの耐性細胞は増殖し、新たな腫瘍を形成するため、再発のリスクが高くなります。特に、一度効果があった薬剤でも、再発時には効果が薄れる場合があるため、新たな治療方法の選択が必要となります。

癌幹細胞の耐性

がん細胞の中には「がん幹細胞」と呼ばれる特殊な細胞が存在し、強い生存能力を持っています。これらの細胞は治療を受けても生き残りやすく、再発の大きな要因となります。がん幹細胞は通常のがん細胞よりも増殖速度が遅いため、治療のターゲットになりにくい特徴があります。

癌の再発を繰り返さないために必要なこととは

定期的な検診と早期発見

がんの再発は早期に発見することで治療の選択肢が広がります。定期的な画像検査や血液検査を受けることが重要です。特に、腫瘍マーカーの測定やPET-CT検査などは、微小ながんの再発を発見するのに役立ちます。

定期的な運動と健康的な体重維持

適度な運動は免疫力を高め、がんの再発リスクを低減します。特に、肥満はがんの発症・再発と関連があるため、健康的な体重を維持することが推奨されます。ウォーキングや軽い筋力トレーニングなど、無理なく続けられる運動を取り入れることが大切です。

食生活に気を配る

抗酸化作用のある食品(野菜、果物)、オメガ3脂肪酸を含む食品(魚類)、高タンパク質の食品をバランスよく摂取することが、がんの再発予防に役立ちます。また、加工食品や過剰な糖分の摂取は控えることを推奨します。

免疫力を高める

十分な睡眠、ストレス管理、規則正しい生活習慣は免疫力を向上させ、がんの再発を防ぐ手助けとなります。特にストレスはホルモンバランスを乱し、がんの発生や再発リスクを高める可能性があるため、リラックスできる時間を意識的に作ることが大切です。

再発リスクを低減するための治療

がんの治療後、再発リスクを低減するための補助療法を受けることが重要です。最新の医療技術を活用し、再発のリスクを最小限に抑える治療が求められます。

癌の再発リスクを下げる治療法

術後補助療法(アジュバント治療)

手術後に再発リスクを低減するため、化学療法や放射線療法、ホルモン療法などが追加で行われます。これにより、残存するがん細胞の増殖を防ぎます。特に乳がんや大腸がんでは術後補助療法が標準治療として推奨されており、がんの種類によっては数年間のホルモン療法が必要となる場合もあります。

標的治療(ターゲット療法)

がん細胞の特定の分子を標的にした治療法で、分子標的薬を使用します。従来の化学療法に比べて副作用が少なく、より効果的にがん細胞を攻撃できる場合があります。例えば、HER2陽性の乳がんではトラスツズマブ(ハーセプチン)という分子標的薬が有効とされています。

免疫療法

患者自身の免疫機能を活性化させ、がん細胞を排除する治療法です。免疫チェックポイント阻害剤などが代表的で、特定のがんに効果が期待されます。その他NK細胞や樹状細胞など、細胞治療も注目されています。NK細胞はがん細胞を直接攻撃する働きを持ち、樹状細胞は免疫システムに伝えてT細胞を活性化させます。

ワクチン療法

がん細胞に対する免疫反応を強化するワクチンを用いる治療法で、特定のがんに対して研究が進められています。現在、一部のワクチン療法は臨床試験段階にあり、将来的に実用化が期待されています。有名なものとしてWT1ペプチドワクチンなどがあります。

遺伝子検査に基づく個別化治療

当院オリジナルのがん遺伝子検査では、がんの根本的な原因である遺伝子を現時点で268種類検査し、異常の有無を調べることができます。その遺伝子診断結果をもとに、がんの発症リスクや進行状況に合わせた個々の最適な治療を提案することが可能です。異常が見つかった際には、遺伝子を改善するためにがん抑制遺伝子を用いて、がん細胞の消滅または正常化に導くがんの治療を行っています。遺伝子異常の数が多い場合には、本遺伝子治療とあわせて各種DNAワクチン、サイトカイン遺伝子治療、及びNK細胞療法を組み合わせた複合療法をお勧めしています。お困りの方は一度当院にご相談ください。

まとめ

がんの再発を防ぐためには、治療後の経過観察や生活習慣の改善が大切です。定期検診を受け、適度な運動やバランスの取れた食事を心がけることで、再発のリスクを低減できます。がんと向き合うためには、医師と相談しながら、最適な治療と生活習慣を選択することが重要です。

こちらの記事の監修医師

Picture of 平畑 徹幸

平畑 徹幸

HICクリニック院長 医学博士
平畑院長の紹介はこちら

■所属団体
日本内科学会、日本抗加齢医学会、一般社団法人 日本アンチエイジング外科学会、膵臓病学会、日本遺伝子診療学会、日本人類遺伝子学会、アメリカ人類遺伝学会、A4M「米国抗加齢学会」
■著書
『がん遺伝子診断・治療のススメ がん予防・治療の新しい選択肢』、『すい臓病の原因と予防―お腹・背中・腰がモヤモヤしたら…』他

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