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膵臓がんは再発したらどうなるの?その原因って何?

目次

こちらの記事の監修医師
HICクリニック院長/医学博士

膵臓がんが再発した場合

膵臓がんはがんの中でも特に進行が早く、早期発見が難しいとされています。また、転移しやすく、再発した場合には肝臓、肺、腹膜などに遠隔転移を起こすことがよくあります。特に肝臓への転移が多く、肝機能の低下や全身の倦怠感が症状として出ることが多いです。膵臓は体の奥にあるため、がんが小さいうちは明確な症状がほとんどありません。がんが進行して症状が現れた頃に発見されることが多いため、他のがんと比べて5年生存率は低くなっており、治療が難しいがんの一つです。

症状

    再発した場所やがんの進行度によって異なりますが、主な症状には、腹部や背中にかけての強い痛みや、食欲不振、消化不良などによる体重減少が挙げられます。また、皮膚や目が黄色くなる黄疸と呼ばれる症状が出ることがあります。これに伴い、濃い茶色の尿や灰色の便が出る場合もあります。膵臓がんが再発した場合、再発場所や進行度により多様な症状を引き起こします。これらの再発が疑われる症状が現れた場合には、速やかに医師に相談することが大切です。

    症状として出た時の深刻度

      膵臓がんが再発して症状が出る段階は、がんが進行して周囲の組織に広がっていることが多く、深刻度が高いことを示しています。膵臓がんは早期に症状が出にくく、症状が現れる頃には、再発部位でがんがかなりの大きさに達しているか、周囲の組織に浸潤・転移していることが多いため、治療が難しくなるケースが多いのです。膵臓がんの再発が疑われる場合には、早めに医師に相談し、できるだけ早期の診断と治療が非常に重要になってきます。

      再発した時の余命

        膵臓がんが再発した場合の余命は、再発場所やがんの進行度、患者さんの健康状態、治療方法などによって異なりますが、一般的な平均余命は数ヶ月から1年程度とされています。再発した時点でがんが進行していることが多いため、治療の選択肢が限られているケースが多くあります。再発した膵臓がんの治療は難しいことが多いですが、個々の患者さんに合った治療方法を行うことによって、症状の緩和や一定の延命効果が期待できる場合もあるため、医師と相談し最適な治療計画を立てることが重要です。

        膵臓がんが再発する原因

        再発する原因には、がんの特性や治療方法の限界、体内の免疫環境など様々な要因が考えられます。膵臓がんは早い段階から周囲の組織や血管、リンパ節に浸潤・転移する特性があるため、手術でがんを取り除いても目に見えない小さながん細胞が体内に残っている可能性が高いです。そのため、治療後にこれらの残ったがん細胞が再び増殖し、再発につながることになります。膵臓は他の臓器や大きな血管に囲まれており、手術で完全に切除することは難しい場合が多いため、がんを切除できたとしてもがん細胞が残っていると再発のリスクが高まります。手術を行った場合でも再発率が高いのが膵臓がんの特徴です。また、がん治療や術後の疲労、加齢などによって免疫力が低下することで、がん細胞を抑える力が弱まり、残ったがん細胞が再び活性化しやすくなることもあります。体内環境のバランスが崩れることは、がん細胞の再発に影響する要因となります。喫煙、過度の飲酒、不適切な食生活といった生活習慣もがんのリスクを高め、再発に影響する可能性があります。再発予防のためにも、定期的な健康チェックと生活習慣の見直しが大切です。

        再発した場合の治療法

        一般的な病院での治療方法

          一般的な治療法は、化学療法、放射線療法、外科手術、緩和ケアなどです。再発膵臓がんの治療は化学療法が中心とされていますが、患者さんの個々の病状や症状に応じて放射線治療や緩和ケアも併用されることがあります。最適な治療法を選択するために、担当医とよく相談することが重要です。

          HICクリニックでの治療法

            がんは遺伝子病です。当院のがん遺伝子検査は、がんの原因となる遺伝子を261種類検査して、異常の有無を調べることができます。異常が見つかった際には、遺伝子を改善するためにがん細胞にがん抑制遺伝子を用いて、がん細胞の消滅または正常化に導いていきます。

            膵臓がんの場合、がん抑制遺伝子の全身投与、及び病変(転移臓器を含む)への動脈注射を行うことで病気の改善を認めております。

            がんの再発防止において早期発見は非常に重要です。がん遺伝子検査は超早期のがんリスクを発見できるため、がん細胞が大きくなる前の段階で効果的に治療を行うことができます。膵臓がんは初期の段階で症状がほとんど現れず、発見が遅れることが多いため、治療が難しくなってしまう場合があります。患者さんの生存率を向上させるためにも早期発見の重要性は非常に高いです。お困りの方は一度当院にご相談ください。

             まとめ

            膵臓がんの再発の原因の一つには、生活習慣の乱れも関係しています。膵臓がんの再発を完全に防ぐことは難しいですが、喫煙、過度な飲酒を控えるなど、健康的な生活習慣を維持し、免疫力を高めることが大切です。膵臓がんは再発の症状が出た段階では既にがんが進行していることが多いです。初期段階での自覚症状が出にくいため、定期的な検査を受け、早期発見を目指すことも非常に重要になってきます。医師と連携し、再発リスクを抑える取り組みを続けていきましょう。

            こちらの記事の監修医師

            Picture of 平畑 徹幸

            平畑 徹幸

            HICクリニック院長 医学博士
            平畑院長の紹介はこちら

            ■所属団体
            日本内科学会、日本抗加齢医学会、一般社団法人 日本アンチエイジング外科学会、膵臓病学会、日本遺伝子診療学会、日本人類遺伝子学会、アメリカ人類遺伝学会、A4M「米国抗加齢学会」
            ■著書
            『がん遺伝子診断・治療のススメ がん予防・治療の新しい選択肢』、『すい臓病の原因と予防―お腹・背中・腰がモヤモヤしたら…』他

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