感染症予防
Infectious disease preventionDNAワクチンは、感染症予防にも効果的です
当院が遺伝子治療で使用しているDNAワクチン技術を応用し、
ウイルスなどによる感染症を予防するワクチンの研究・開発も行っています。
感染症対策としてのDNAワクチンは、
リポソーム(細胞膜と同じリン脂質でできたカプセル状のもの)という入れ物に包まれた
ウイルスのDNAを、鼻粘膜から点鼻薬としてダイレクトに粘膜に取り入れることで、
ウイルスなどの感染源に対する免疫力を高める治療法です。
現在新型コロナウイルスの遺伝子情報が公開されており、
これらの情報を元にDNAワクチンの開発に成功しました。
感染症予防としてのDNAワクチン
一般的なワクチンは、弱毒性のウイルスを直接注射し
体内に取り込むことで、ウイルスに対する抗体を得る方法です。
一方で、当院のCOVID-19 DNAワクチンには以下のような特徴があります。
タンパク質を使用しないためアレルギー反応や拒絶反応がほぼない
血中から取り込むのではなく、点鼻により直接粘膜に抗体をつくる
リポソームに保護されているため安全かつ大量に有効成分を体内に取り込むことができる
(通常のワクチンの100倍程度)
当院院長の平畑が研究開発したがん予防・治療のためのDNAワクチンは
すでに12年に渡り、述べ1,000名以上の患者様に提供しており、
現在に至るまで副作用の報告はありません。
DNAワクチンと一般的なワクチンの違い
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一般的なワクチン
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COVID-19 DNAワクチン
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接種目的
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当該症状の軽減
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当該症状の予防
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ワクチンの中身
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弱毒性のウイルス
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ウイルスのDNA/RNA
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アレルギー反応
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あり(タンパク質を含有)
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なし(タンパク質なし)
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接種方法
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注射による血液吸収
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点鼻による粘膜吸収
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反応部位
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感染後、全身で反応
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感染前に、粘膜でブロック
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ベース
(ワクチンを運ぶ成分) |
アデノウイルスなど
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リポソーム
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投与量
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ウイルスのため制限あり
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大量に投与可能
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COVID-19 DNAワクチン接種後のイメージ
点鼻によって粘膜吸収をした後は、体内で抗原を生成します。
これによってウイルスの免疫細胞が活性化されて抗体ができます。
抗体はDNAワクチン接種後1週目頃からでき、
一般的なワクチンと同様に3か月から半年間程度体内に残存します。
インフルエンザワクチンに代表されるように、
注射によるワクチンは「ウイルス感染後の症状を軽減すること」が目的です。
対して点鼻ワクチンの場合、鼻・咽頭・気道・食道など、
ウイルス感染経路となる粘膜の細胞表面に抗体をつくるため、
ウイルス自体の侵入を防ぐことができます。