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食生活の改善でがんの再発を予防することは可能か?

目次

こちらの記事の監修医師
HICクリニック院長/医学博士

がんの再発予防と食事の関係性

食事はがんの再発予防に重要な役割を果たす要素の一つです。今回のコラムでは食事によるがんの再発予防を中心にお話しますが、科学的根拠に基づいたがんの予防法は国立がんセンターや、がん専門の医療機関からまとめた内容が発表されており当院の他のコラムでも紹介していますので、ぜひご参照ください。

食事習慣によってがんの再発が予防できるのか

食事習慣は、一部のがんの再発を予防するのに役立つ可能性があります。例えば、飲酒や暴飲暴食を控えることで体や臓器への負担を軽減するので、食事の影響を受けやすい種類のがんによっては、再発を予防できる要因にもなります。

がんの種類によって取るべき食事内容は異なるのか

がんの種類によって取るべき食事内容は異なります。

以下に一般的ながんの種類ごとに、予防や再発防止のための食事関連の注意点をいくつかまとめましたが、個々の病状や治療計画によって異なる場合がありますので、まずは医師や栄養士と相談することが重要です。

①大腸がん:

・高繊維食品(野菜、果物、全粒穀物)の摂取を増やす。

・脂肪の摂取を適度に制限する。

・加工肉や赤身の肉の摂取を制限する。

・カルシウムやビタミンDの摂取を増やす。

②乳がん:

・魚の摂取を増やす。

・高脂肪食品や糖分の摂取を制限する。

・赤身の肉の摂取を制限する。

③前立腺がん:

・トマト製品の摂取を増やす。(リコピンが含まれている)

・魚の摂取を増やす。

・高脂肪食品や糖分の摂取を制限する。

・赤身の肉の摂取を制限する。

④肺がん:

・抗酸化物質の摂取を増やす。(野菜、果物、ビタミンEなど)

・高繊維食品(野菜、果物、全粒穀物)の摂取を増やす。

・高脂肪食品や糖分の摂取を制限する。

食事とは関係なく再発するがんはあるのか

がん細胞は正常な遺伝子に複数の傷がつくことにより発生するので、たばこ、感染、紫外線、ウイルス、ストレス等が誘因となり再発する可能性はあります。

がんの再発予防するための食事について

がんの再発予防には、食事による栄養バランスの改善が重要です。以下に、がんの再発予防に効果的な食事のポイントをいくつか紹介します。

再発予防目的でとる食事で意識すべきポイント

・野菜や果物を多く摂ることで、ビタミンCやベータカロテンなどの抗酸化物質を摂取し、免疫力を高めることができます。

・魚介類や大豆製品などのタンパク質を摂取することで、筋肉量を維持し、免疫力を高めることができます。

・食物繊維を多く含む食品を摂取することで、腸内環境を整え、免疫力を高めることができます。

・食塩や砂糖、脂肪分の多い食品を控えることで、肥満や生活習慣病の予防につながります。

以上の食事のポイントを意識しましょう。

積極的に取るべき栄養素などあるか

基本は、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルが不足しないようにバランスよく摂ることです。なかでも、積極的に摂取したいのはタンパク質です。

患者さんでは、代謝異常によってタンパク質の分解が進んでいます。また、がん細胞によるエネルギーの消費が大きくなり糖が使い果たされると、代わりにタンパク質がエネルギー源として使われます。

しかも、タンパク質は糖や脂肪と違って、余剰分を備蓄できないため、筋肉からどんどん引き出されて、筋肉量が減り、体重減少を招きます。さらに血液中のタンパク質が減ると、免疫細胞を作れなくなり、免疫機能が低下します。

これを防ぐためには、タンパク質の補給が欠かせません。

特に、タンパク質を構成するアミノ酸の1つBCAA(分岐鎖アミノ酸)は、筋肉中のタンパク質が分解されるのを抑えるとともに、筋肉の合成をサポートする働きがあります。BCAAは、牛肉、レバー、牛乳、鶏肉、チーズなどに多く含まれています。体内では合成できない必須アミノ酸ですから、筋肉そして免疫機能を守るため、十分に摂取した方がいいです。

このほか、卵、魚、豆腐、納豆、ヨーグルトなどの食品もタンパク質を多く含んでいるので、毎日のメニューに加えましょう。

流行りのファスティングはがんの予防に効果的なのか

まだがんの予防効果があるとははっきり言えません。ただし肥満を予防、治療すると言う観点からがん予防のオプションになるかと思います。

逆に再発を促してしまう食生活や食べ物は何?

がん再発のリスクを上げる食べ物として、下記が挙げられます。

①アルコール:肝臓がん、大腸がん、乳がん、肺がん、食道がん

②塩分:胃がん

③肉類:大腸がん、乳がん

食事以外に確実に再発予防できる方法

確実に再発予防できる方法は無いと思われます。基本は科学的根拠に基づくがん予防ガイドラインを行うことをおすすめします。

HICクリニックが行なっているがん治療

がんは正常な細胞の遺伝子が傷つくことにより発生するので、生活習慣の改善アドバイスや現在がん治療されている患者の標準治療の手助けになるよう努めています。当院のがん治療に関しては下記でご確認ください。

まとめ

がんの予防方法は食生活の見直し、禁煙、節酒、身体を動かす、適正体重を維持する、感染症の検査を受ける等、日本人のためのがん予防法(5+1)を行うことは、がんの再発防止にも重要になってきます。

一度がんに罹患し治療したあとのがん再発予防は各個々人状況が違いますので、一概に述べることは困難です。以上は一般的なガイドラインですが、それぞれのがんの病状や治療計画に応じて個別に対応する必要があります。がんの治療では、栄養面だけでなく、医師や栄養士と連携して総合的なケアを行うことが重要です。

こちらの記事の監修医師

平畑 徹幸

平畑 徹幸

HICクリニック院長 医学博士
平畑院長の紹介はこちら

■所属団体
日本内科学会、日本抗加齢医学会、一般社団法人 日本アンチエイジング外科学会、膵臓病学会、日本遺伝子診療学会、日本人類遺伝子学会、アメリカ人類遺伝学会、A4M「米国抗加齢学会」
■著書
『がん遺伝子診断・治療のススメ がん予防・治療の新しい選択肢』、『すい臓病の原因と予防―お腹・背中・腰がモヤモヤしたら…』他

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