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がんになる原因って何?癌によって原因が異なるのか?

目次

こちらの記事の監修医師
HICクリニック院長/医学博士

がんになる原因について

がんは、細胞の異常な増殖などによって生じる疾患です。がんの原因は多様で、遺伝的要因や外部の環境要因、生活習慣等の複合的な影響によって引き起こされることがあります。

癌の場所に関わらずを癌患者に共通する発症原因は何?

がんの発症原因は特定しにくいですが、はっきりしているのはたばこ(喫煙)、食生活(塩分過剰、飲酒、赤肉、加工肉)、感染(肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、ヘリコバクターピロリー菌、エプスタインバーウイルス、ヒトT細胞型ウイルス1型)です。

部位別の癌の発症原因について

がん予防の情報の文献に基づき下記にていくつかのがんの原因をご紹介します。

大腸がんの発症原因

大腸がんは生活習慣と関わりがあるとされています。喫煙、飲酒、肥満により大腸がんが発生する危険性が高まります。

女性は、加工肉や赤肉の摂取により、大腸がんが発生する危険性が高くなる可能性があると言われています。また、家族の病歴との関わりもあるとされています。特に家族性大腸腺腫症や、リンチ症候群の家系では、近親者に大腸がんの発生が多くみられます。

肺がんの発症原因

喫煙は肺がんの危険因子の1つです。喫煙者は非喫煙者と比べて男性で4.4倍、女性では2.8倍肺がんになりやすく、喫煙を始めた年齢が若く、喫煙量が多いほど肺がんになる危険性が高くなります。

受動喫煙(周囲に流れるたばこの煙を吸うこと)も肺がんになる危険性を2〜3割程度高めると言われています。喫煙していない人や受動喫煙の影響を受けていない人でも肺がんになることもあります。

喫煙以外では、アスベストなどの有害物質に長期間さらされることや、肺結核、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎なども、肺がんの発生の危険性を高めると報告されています。

胃がんの発症原因

胃がんの発生要因には、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染と喫煙があります。

その他に、食塩・高塩分食品の摂取が、胃がんが発生する危険性を高めることが報告されています。

肝臓がん(肝細胞がん)の発症原因

肝臓がんが発生する主な要因は、B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルスの持続感染(長期間、体内にウイルスがとどまる感染)です。

肝炎ウイルスが体内にとどまることによって、肝細胞の炎症と再生が長期にわたって繰り返され、それに伴い遺伝子の変異が積み重なり、がんになると考えられています。

ウイルス感染以外の危険因子は、アルコール摂取、喫煙、肥満、脂肪肝、糖尿病があることです。また、男性や高齢であることも危険因子として知られています。

膵臓がんの発症原因

血縁のある家族に膵臓がんになった人がいること、糖尿病や慢性膵炎、膵管内すいかんない乳頭粘液性腫瘍(IPMN)にかかっていること、喫煙や飲酒、肥満などが膵臓がんを発生するリスクを高めることがわかっています。

胆のうがんの発症原因

膵胆管合流異常症などが、胆のうがんを発生するリスクを高めることがわかっています。

また、印刷工場で使用される化学物質ジクロロメタン、1,2-ジクロロプロパンへの高濃度曝露が、胆管がんを発生するリスクを高めると考えられています。その他の胆道がんについては、危険因子はわかっていません。

前立腺がんの発症原因

前立腺がんのリスクを高める要因として、前立腺がんの家族歴、高年齢が明らかにされています。

その他にも肥満、食品(カルシウムの過剰摂取など)、喫煙などについて多くの研究が行われていますが、まだ明らかではありません。

乳がんの発症原因

乳がんの発生には、女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっていることが知られています。

エストロゲンを含む経口避妊薬の使用、閉経後の長期のホルモン補充療法は、乳がんを発生するリスクを高めることが分かっています。また、体内のエストロゲンに関連する要因として、初経年齢が低い、閉経年齢が高い、出産経験がない、初産年齢が高い、授乳経験がない等が、乳がんを発生するリスクを高めると考えられています。

その他、飲酒、閉経後の肥満、運動不足といった生活習慣や、糖尿病の既往なども乳がんを発生するリスクを高めると考えられています。

遺伝性乳がんの原因としては、BRCA1、BRCA2という遺伝子の変異が知られていますが、これらの変異があるからといって必ずしも発症するとは限りません。

子宮がんの発症原因

子宮頸がんの発生には、その多くにヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関連しています(わずかですが、HPV感染と関係のない子宮頸がんもあります)。HPVは性交渉で感染することが知られています。しかし、多くの場合、感染しても免疫によって排除されます。HPVが排除されず感染が続くと、一部に子宮頸がんの前がん病変や、子宮頸がんが発生すると考えられています。

また、喫煙により、子宮頸がん発生の危険性が高まります。子宮体がんは、エストロゲンという女性ホルモンの刺激が長期間続くことが原因で発生する場合と、エストロゲンとは関係ない原因で発生する場合があります。エストロゲンが関係していると考えられる原因には、出産経験がないこと、閉経が遅いこと、肥満、エストロゲンを産生する腫瘍があげられます。

その他に、乳がんの治療で使われるタモキシフェンや、更年期障害の治療で使われるエストロゲンを補充する薬を単独で使用することが、子宮体がんの発生に関係しているといわれています。

ただし、エストロゲンについては、黄体ホルモンを併用することによって、子宮体がんの発生する危険性が高くならないことがわかっています。

エストロゲンとは関係ない原因には、糖尿病、血縁者に大腸がんになった人がいること、遺伝性腫瘍の1つであるリンチ症候群があります。若くして大腸がんや子宮体がんになった家族や親戚がいる場合は、「遺伝性腫瘍」もご参照ください。

食道がんの発症原因

食道がんが発生する主な要因は、喫煙と飲酒です。特に扁平へんぺい上皮がんは、喫煙と飲酒との強い関連があります。

飲酒により体内にはアセトアルデヒドが生じます。

アセトアルデヒドは発がん性の物質で、アセトアルデヒドの分解に関わる酵素の活性が生まれつき弱い人は、食道がんが発生する危険性が高まることが報告されています。

また、喫煙と飲酒、両方の習慣がある人は、より危険性が高まることが指摘されています。熱いものを飲んだり食べたりすることが、食道がんができる危険性を高めるという報告も多くあります。

癌が発症するのは主に何歳くらいから?

小児がんは別として男性では70代以降の確率が2桁に上がっていて割合が増えており、女性では60代から2桁台に上がる傾向にあるなど、若いうちのがん罹患率は低く、高齢になるにつれて罹患率も上がります。

もともと持病があると、癌になりやすい?

持病がある場合、一部の疾患はがんのリスクを高める可能性があります。しかし、全ての持病が癌の発症リスクを高めるわけではありません。

いくつかの持病や健康状態が、個別に悪性腫瘍のリスクを増加させることが知られています。

持病とがん発症の関係性

一例ですが アルコール性脂肪肝、肝炎 非アルコール性脂肪肝(NASH)の患者さんの病態が進行して肝硬変、肝細胞癌になることがあります。

他にも慢性炎症疾患は大腸がんのリスクの増加、免疫抑制状態は免疫の低下により感染によるがんのリスク等が高まることがあります。

          

がんを誘発する病気について

発がんの原因には、加齢や遺伝的要因など、避けられないものもあります。

その他、日本人に多い発がんの要因に、ウイルスや細菌などの感染があります。たとえば、肝がんの場合は肝炎ウイルスの感染が最も大きな要因です。胃がんでは、胃壁に住み着くヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染が関係しています。子宮頸がんの要因になるのは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染です。

白血病の一種である「成人T細胞白血病リンパ腫」の原因は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)というウイルスです。

がんを未然に防ぐ方法について

日本人を対象とした研究結果から定めた科学的根拠に基づいた日本人のためのがん予防法(5+1)です。

基本は同じで自分自身でできることになります。①禁煙、②節酒、③減塩 野菜、果物を摂取、④身体を動かす、⑤適正体重を維持、⑥感染予防、詳細は国立がん研究センターのがん予防を参考にしてください。

HICクリニックでオススメしている内容

当クリニックはがん予防に力を入れています。がん抑制遺伝子やがん促進遺伝子の他にがん関連遺伝子を約251種類調べることが可能です。診断結果により個々人に合うテーラーメード治療が可能です。

まとめ

高齢化社会を迎え2人に1人が癌になり4人に1人が癌で亡くなる時代に入りました。

がんは遺伝子に傷がついたり、変異したりすることで発症しますが、生活習慣が原因の場合も多く未然に防げるものは普段から心がけて予防していきましょう。

こちらの記事の監修医師

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平畑 徹幸

HICクリニック院長 医学博士
平畑院長の紹介はこちら

■所属団体
日本内科学会、日本抗加齢医学会、一般社団法人 日本アンチエイジング外科学会、膵臓病学会、日本遺伝子診療学会、日本人類遺伝子学会、アメリカ人類遺伝学会、A4M「米国抗加齢学会」
■著書
『がん遺伝子診断・治療のススメ がん予防・治療の新しい選択肢』、『すい臓病の原因と予防―お腹・背中・腰がモヤモヤしたら…』他

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