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健康診断で肝機能にE判定があった時はどうする?

健康診断結果

目次

こちらの記事の監修医師
HICクリニック院長/医学博士

健康診断で肝臓が「E判定」はどのくらいやばいのか

肝臓の判定基準とは、何の数値をみてる? 

健康診断の肝臓の判定基準は、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの3項目の検査数値をみています。これらの数値が基準値から外れた場合、肝機能異常と診断されます。

E判定の数値とは、基準

AST(GOT):肝細胞や心筋などに含まれる酵素で、細胞が壊れると血液中に流れ出ます。基準値は7~38IU/Lです。一般的には40 IU/L以上になるとE判定となります。

ALT(GPT):肝細胞に多く含まれる酵素で、肝臓や胆道に障害があると血液中に流れ出ます。基準値は4~44IU/Lです。一般的には45 IU/LになるとE判定となります。

γ-GTP:肝臓や腎臓などに含まれる酵素で、アルコールや脂肪の代謝に関与します。基準値は男性で80IU/L以下、女性で30 IU/L以下1です。一般的には85 IU/LになるとE判定となります。

ただし、これらの基準値は検査機関や医療機関によって異なる場合がありますので、必ず自分の受けた検査結果と照らし合わせて確認してください。

AST、ALTは肝細胞で作られる酵素で肝細胞に炎症やダメージを受けると数値が上がります。γ―GTPは肝臓、腎臓、膵臓などに障害が起きたときや、胆汁の排泄に異常が起こると上昇します。アルコールとの相関が強いので、日常的に飲酒する方は数値が上昇することがあります。

判定の深刻度

肝臓は沈黙の臓器と言われており初期の段階では自覚症状が乏しいことがあります。

肝機能障害が進行して全身倦怠感、吐き気や食思不振、発熱、むくみが現れることがあり、人から目が黄色いと指摘され気づくこともあります。

そのため、健康診断でE判定になった場合は、必ず二次検査を受けて、肝臓の状態を詳しく調べることが大切です。

二次検査では、肝炎ウイルス検査や超音波検査などで、肝臓の炎症や脂肪の蓄積、硬さなどをチェックします。

E判定を受けた肝臓はどんな状態?

E判定を受けた肝臓は、炎症や脂肪などによって細胞が壊れている可能性があります。

E判定の状態で可能性が高まる病気は、ウイルス性肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝臓がんなどです。

これらの病気は自覚症状が出にくく、重篤な場合には命に関わることもあります。

E判定の状態で可能性が高まる病気

病気①肝炎

ウイルス性肝炎A、B、C、D、E型肝炎でA型、E型肝炎ウイルスは主に食べ物を介して感染し、B型、C型、D型肝炎ウイルスは主に血液を介して感染します。

最近は性行為でB型、C型肝炎が発症しています。中でもB型、C型肝炎ウイルスは感染すると慢性の肝臓病を引き起こす原因となりB型が110から120万人、C型が90から130万人いると推定されています。

国立癌研究センターの発表によれば肝炎ウイルス感染者の肝がんリスクは非感染者に比べて28.2倍高いことがわかっています。

そのほかにもEBウイルスやサイトメガロウイルスなどが原因で肝炎を発症することがあります。また自己免疫性肝炎、IgG4関連肝炎、薬剤性、胆道系異常などがあります。

病気②アルコール性脂肪肝

お酒の飲み過ぎにより起こる脂肪肝です。1日あたり純エタノール摂取量が男性なら30g以上、女性なら20g以上、具体的には1日あたりビール750ml、大瓶1本強日本酒なら一合半、ワインがグラス2杯分、ウイスキーではダブル1杯半にあたります。

日本人の約44パーセントの方はアルコール脱水素酵素が少なく、少量の飲酒でも肝障害を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

病気③非アルコール性脂肪肝

非アルコールなので全く飲まない方だけでなく、1日あたりの飲酒量が男性30g未満、女性20g未満の飲酒も含まれていますが、過食、運動不足、肥満、糖尿病、脂質異常症などアルコール以外の要因により引き起こされることが多い疾患です。

有病率は男性で約40%、女性で約20%と報告され全国に1000万人以上の患者さんがいると考えられています。

肝臓の状態が肝悪化してしまう原因 

・ウイルス感染(A,B,C,D,E型肝炎への感染)

・アルコールの飲み過ぎ

・肥満やメタボなどの生活習慣の悪化

・脂質異常症

・薬の副作用

・自己免疫性肝障害

・遺伝性肝障害

・胆道系のトラブル

E判定になってしまったらどうしたら良い?

数値が基準値から外れた場合、肝機能異常や肝炎、肝硬変、肝がんなどの可能性があります。

その場合は、二次検査を受けて詳しく調べる必要があります。精密検査の腹部エコー、CT、MRI等が必要なので肝臓専門医のいる医療機関の受診をお勧めします。

肝臓の病気は自覚症状が出にくいので、早期発見が大切です。

E判定になっても数値を改善することは可能?

肝機能障害の原因になっている病気を診断し、アルコールによる肝機能障害であれば断酒を行います。

過食による肝機能障害であれば、生活習慣の改善として食事療法や運動療法を行うことで内臓脂肪を減らすことができます。薬剤治療により改善を図る病気であれば薬剤を主治医と相談します。

またお酒やタバコは控えるようにしましょう。これらによって肝臓の負担を減らすことができます。

HICクリニックでおすすめしている内容 

生活習慣の改善指導をしています。

また当院は癌遺伝子治療のクリニックで遺伝子診断を実施し、癌の一歩手前、未病の段階でオーダーメイドの治療も可能です。肝臓がんにならないためにも、未病の段階や生活習慣病の予防にも力を入れています。

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まとめ

肝臓は沈黙の臓器と言われ自覚症状が出にくく放置してしまうと知らないうちに肝硬変、肝臓がんへ進行する可能性がありますので定期的な健診は必要と思われます。

食事、運動、睡眠が健康に生きるための基本中の基本なので普段から食事にビタミン、ミネラル等の摂取、例えば緑黄色野菜、きのこ類、海藻類などでまたダメージを受けた肝臓の修復するためには良質なタンパク質の摂取、魚介類、肉類、大豆製品、卵などをバランスの良い食事を取り入れることが大切です。

こちらの記事の監修医師

Picture of 平畑 徹幸

平畑 徹幸

HICクリニック院長 医学博士
平畑院長の紹介はこちら

■所属団体
日本内科学会、日本抗加齢医学会、一般社団法人 日本アンチエイジング外科学会、膵臓病学会、日本遺伝子診療学会、日本人類遺伝子学会、アメリカ人類遺伝学会、A4M「米国抗加齢学会」
■著書
『がん遺伝子診断・治療のススメ がん予防・治療の新しい選択肢』、『すい臓病の原因と予防―お腹・背中・腰がモヤモヤしたら…』他

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